1人が本棚に入れています
本棚に追加
『…もしもし』
電話越しに聞こえる小さな彼の声。
『…ごめん、今起きた
急いで行くから時間潰せたら潰しといて』
明らかに寝起きでしんどそうな声をしてた。
『ほんっまにごめん…』
「うん、ええよ。
気をつけて来てや?
その辺ブラブラしとくから☆」
そう言って電話を切り、連絡がついた事に安心して辺りを見渡した。
お店空いてへんなぁ~…
ケータイをつつき、しばらくしてから電話が鳴った。
「もしもし?」
『ごめん!今駅におんねんけど後30分ちょいしたらそっちつくから!!』
「ぅんわかった☆」
『ほんまごめんな!
言い訳するみたいでカッコ悪いねんけど
遠足気分で寝れんかってん』
「あはは(笑)まじかぃ」
『ほんで今寝たら起きられへんって思って7時過ぎまで起きててんけど、ちょっと目瞑ったのがあかんかったわ。
ほんまごめんな!!』
「ええよ、コケんように来てや?笑」
なんで遠足気分やねんって思いながら電話を切った。
言い訳やろうがなんやろうが嬉しくなった。
楽しみにしてくれてたんや
あたしはその辺をうろつきながら会えるワクワクと不安を抱えていた。
よう考えたらあたしらが会ったのは付き合ってる頃だけ。
カレカノでもないのに会いに行って、どんな顔したらええやろ?
どうしよう…
今更ながらそんな考えが頭を支配した。
最初のコメントを投稿しよう!