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人混みの中を手を繋いで歩く。
あたしらはどう見えてるんやろか。
エスカレーターを上がって2階へ行く。
「これどっから上行けるんやろ?」
「そこのエレベーターは…」
あたしがエレベーターを指差すも扉がなかった。
「映画館に直通みたいやな」
「あっレストラン街やからまだ時間早いんちゃう?」
「でももう10時48分やで?」
むーちゃんはポケットからケータイを出して言う。
「でもここ11時からやないん?」
「えーないやろ」
「じゃぁ11時からやったら謝ってや?笑」
「おぅそれやったら謝るわ!笑」
むーちゃんは掃除をしてたおばちゃんに声をかける。
「すいませ~ん、食べるとこってもう開いてます?」
「そこはねぇ11時からになります」
「うっそぉ!」
驚くむーちゃんにあたしは笑った。
「ありがとう」
おばちゃんにお礼を言って歩き出す。
「うっわ~マジごめんやわぁ」
「あはは、でもすぐ開くやん(笑)」
「ちょっと外出よか」
そう言って外に出て階段を上がった。
「うわ~キレイ!」
周りの建物が下に見えて電車や車が通るのが見えた。
「キレイやろ。
そこ俺も好きやねん」
あたしはガラスの壁に手を添えてしばらく景色に見とれてた。
ふと隣を見るとむーちゃんは花壇の所に腰かけていた。
むーちゃんの側に行きたくなってあたしはガラスから手を離して むーちゃんの隣に行った。
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