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「うーん……。見た感じ、俺のいた日本とあまり変わんないかな」
この世界に来てから始めてマンションを目にしたが、俺の世界にあったのも大体こんな造形のものだった。
先程見た風変わりな建物の方が割合は少ないのだろうか。
「ふーん、そっか。まあ、とりあえず入りましょ」
ルーナに誘われて、マンションに入る。まず目に入ったエントランス内には植木がいくつか並べられており、床のタイルはピカピカに磨かれている。
そのまま廊下を通過し、エレベーターに乗り込む。
「ルーナさん家て何階なん?」
「ん、五階よ」
彼女が五階と表記されたガラス製の画面をタッチする。
ほう、スマホの画面みたいになってんのか。
一般のマンションでも結構ハイテクなんだな。
「ここが私の家。さ、とりあえず入って」
エレベーターを降りた後、五○三と表記された部屋の前で止まると、ドアを開けて俺を招き入れた。
入って、第一に感想を述べるならば……。
ええ匂いやあ……。
お、女の子臭が物凄くするよ~クンカクンカ。
「桐生君……顔キモい」
うん、普通に傷付きました。
ドン引きの表情も相俟って彼女の言葉は鋭い刃となって俺のハートを貫いた。
「あら? ルーナお帰り。隣の子は? 彼氏?」
「え? 誰、ルーナのお姉さん?」
「や、ヤメてよママ!! か、彼氏なわけ……」
な、なんやってぇッッ!? 若ッッ!! お母さん若ッッ!!
普通にお姉さんかと思った。見た目があまりに若過ぎる。どう見ても二○代にしか思えない容姿。
髪色はルーナと一緒で金髪、瞳の色も綺麗な碧色。彼女を少しだけ大人びた雰囲気に変えただけ、そんな印象だ。
「あらあら。赤くなって、満更でもないんじゃないの?」
「赤くなってるのは、ママが変な事言うからでしょ!? 第一、彼のとはさっき会ったばっかだし、あまり何も知らないんだから!」
「カ、レ? あらあら、もうそんな関係なのね。それにあまり知らないのに早速連れ込み? わが娘ながらやるわね」
「ああ、もうッッ!!」
俺放置? 放置プレーですか? 生憎俺はそんなドMではな……気持ちぃぃぃぃッッ!!
残念ながらドMで間違いなかったようだ。
しかし、親子揃って凶悪な乳房をお持ちのようで。毎度お馴染み、おっぱいソムリエの俺の見立てでは、おそらく推定Gは下らないだろう。
ビバおっぱい!! ここは天国か?
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