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その後、何とか母親を撒いたルーナは、俺を部屋へと連れてきた。いやはや、素晴らしい物を見てしまった。この記憶は俺の家宝にしよう。
それはともかく、女子の部屋か……グヘヘ。
彼女は自室のベッドに腰を降ろすと、口を開く。
「それじゃあ詳しい話を」
「クンカクンカ」
「ねぇ桐生君」
「クンカクンカクンカクンカ」
「警察呼ぼうかな」
本日は二度目である、奥義DOGEZAを繰り出す。ルーナは溜息を一つ、その後何とか許してくれた。
「でもJKの部屋だよ? 普通クンカクンカするのが男ってもんでしょ?すいません調子に乗りました……だからそんな汚物を見るような目で見ないでください」
「そろそろ真面目に話してくれるよね?」
「はい……」
正直、次ふざけようものなら、容赦なく殺す。そんな目を彼女はしていた。とても怖かったです。
「で、私考えたんだけど、桐生君は過去から来たんじゃなくて、異世界から来たんじゃないかしら」
うむ、正直俺もその線が一番可能性が高いと踏んでいた。肯定の意を込めて俺は頷く。
「つまり納得って事?」
「まあ、過去ってよりは信憑性あるな……。よく考えたら、俺のいた世界は人口の全てが消失している。だが、この世界には人が溢れているし、何より同じ二○一九年って時点で未来って線は消えてるわけだし」
それにあの空間が異次元空間なんだとしたなら、ここが異世界であっても不思議じゃないからな……。
だけどもしかすると…………。
いや、まさかな。
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