2/6
前へ
/41ページ
次へ
アルパカ君。 私のクラスの男の子。 いつも、おたまを持ってそうなおばさんパーマな髪。 それもアルパカみたいな髪型。 だから、アルパカ君。 近くで見ると、結構ツヤがある髪。 わんこそばで例えると、いくらでも食べられそうな大食い姿。 いつも、かぶのトレーナーを着ている。 とても、律儀に見えて。 走る姿はミツバチのように素早く、可愛らしい。 わたしはそんな彼にリアルな恋を抱いていた。 恋の初まりはある帰り道。 毎日通る近道に彼を発見! 彼は小さな女の子をおんぶしていた。 私はカ彼のことを興味本位で彼の後についていく。 パチンコを持った男の子が現れ、 パチンコをアルパカに向けて、攻撃をする。 アルパカ君に当たるが、アルパカ君は気にしないで歩く。 そのパチンコを持った男の子は一回攻撃をしたら、すぐいなくなった。 そのうち、おんぶしていた小さな女の子の家らしいところについた。 小さな女の子をおろし、手を振って別れる。 その時、鶴のように美しく思えた。 だから私はアルパカ君を好きになった。 しかし、彼と私はそりが合わない。 なんせ、私は・・・。 「若様。おかえりなさいませ」 「ただいま」 私、穏若(おんわか:私の名前)はお金持ちの家。 一般の人との声を叶えられる率は低いのだ。 外に私は許嫁もいる。 まだ一度も会った事はないが、おかか様からそう言われてきた。 しかし、彼の事を思うと頭から離れられない。 甘い抹茶チョコレートを食べながら、今日も彼のことを考える。
/41ページ

最初のコメントを投稿しよう!

5人が本棚に入れています
本棚に追加