黎明

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黎明

ふと、目が覚めると 外は、まだ帳が明けきれず シン、と静まり返っていた ?:目が覚めたか どこか痛む所はないか と、声がし褥から起き上がると 1人の男性… 彩雪:あ、アナタは? ?:これは名乗り遅れたな 私は安倍晴明、表名は陰陽師 お前を造り出した主だ 彩雪:造り…出した…? 晴明:そうだ お前は私が造り出した 3番目の式神だ 彩雪:造り出しただなんて! まるで、“物”じゃないですか 晴明:まったく おかしな事を言う式神だな お前は私が造り出した式神 そうだな、簡単にいえば物だ 彩雪:!! わ、私には名前があります!! 晴明:何だと 彩雪:彩雪です! 晴明:…………… まったく変わった式神だ まさか、名前を持って 現世(うつしよ)に 生まれて来るとはな、だが 今日から、お前は参号だ 私が参号と呼んだら返事をしろ ─廊下─ 壱号:参号って、お前か? と呼ばれ、振り向いたら “焔”を身に纏ったような 赤髪で赤い着物を着た青年 壱号:おい、晴明! 参号が居たなんて 聞いてないぞ!! 晴明:あぁ、そうだな 何しろ、参号は さっき目覚めたばかりだ コイツが参号だ 壱号:まったく “アイツ”がいるだけでも 鬱陶しいのに! ?:なんやと! おい、壱! そこまで言わんといてや! と、現れたのは 見るからに黄色い鳥… ?:お、噂の参号やな ホラ、壱もお手々、握って ヨロシクー、な! なんや、なんや 恥ずかしいんか? と言われ、壱号は顔を赤くし 「うるさい!」と言いながら 弐号を空に蹴り飛ばした 参号:あの… 蹴り飛ばしちゃって 大丈夫なんですか? 晴明:問題ない アイツは光並みに早い すぐに戻って来るだろ
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