プロローグ

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此処は何処だろうか……。 赤や蒼、黄色や緑といった、無数の大小バラバラな光が浮かぶ、宇宙のような空間。そこで私は目を覚ます。 この光は……。 光が、私の体の横を、スーッと速度も変えずに流れて行く。 どうやら、此処では私の体は、さっきの光のようにただ漂っているだけのようだ。それを証拠に、此処での上下は分からず、地面などは存在しない。完全な無重力のような場所であるみたいだった。 けれど、此処がどういった場所なのかはなんとなく理解できたが、なぜ私がこんな場所に居るのかは、まったく理解できなかった。 私は周りをぐるりと見渡してみる。 「…………」 やはり、見覚えのあるモノなど何一つなかった。 そんな、私が困惑する中で、この空間に女性の高い声が響くように聞こえる。
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