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――――
「あれっ?ここは…」
気が付くと俺は保健室のベッドの上に横になっていた。
(確か…トイレに行く途中で倒れたような…その時確か漣の声がしたような…)
ガラッ
シャー
「おっ、気がついたみたいだな。」
「先生…誰が俺を運んだんですか?」
「漣が運んできてくれたぞ。」
「漣が…ですか」
「ああ、漣が迎えに来るって言ってたからまだ寝てていいぞ。」
「えっ、いやいいです。もう平気ですから!」
「お前はバカか~?39度の熱があってぶっ倒れて大丈夫なわけねぇだろが」
「俺は平気だし…」
「隼人…もっと自分の体調気にしろよ。さ、お前は寝てな。」
ガラガラ
「おう、来たか。隼人はさっき目ぇ覚めたから。大丈夫だろう。」
シャー
「隼人…大丈夫か?」
「うん…」
「じゃあ帰っるぞ。ありがとな先生」
俺は漣におんぶされていた。
こいつってこんなに背ぇ高かったっけ?
「・・・生徒会は…大丈夫なのかよ。」
「ああ、大丈夫だ。一区切りついたし。」
何か気まずい…ってか、漣と話すの久々かも…
「なぁ、隼人。この間のことなんだけど」
「ああ、もういいよ。気にしてないし。俺には関係ないし。あの子のとこに行かなくていいのかよ。」
「あの子に確かに告白されてキスさせたけど、ちゃんと断った。だからもうあの子とは何にもないよ」
「じゃあなんで昨日1階のトイレにあの子といたんだよ。」
「ああ、あれはたまたま会っただけなんだ。あの子には新たに好きな人が出来たみたいなんだ、それで相談があったみたいだったから聞いてあげてたんだ。」
(そうだったんだ…でもよかった…何もなくて…若干俺の勘違いってのもあるか。)
「ごめんなっ。不安にさせて…そんなつもりなかったのに。」
「いや、その…俺も悪かったし、避けてたし…」
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