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「黒姫…」
突然名前を呼ばれ頭の中の日比野神社が消える。
声の主は私の侍従、俊だった。
「今回の事、とても残念に思います…。私でも苦しいのですから黒姫はもっと…」
そう言って俊は顔を曇らせた。
俊には心配をかけてばかりだ。
無理に笑顔をつくる。
「心配しなくても、私は平気よ。」
作り笑いがばれたのか俊はもっと顔を曇らせた。
「…気を落ち着かせる薬草茶です。召し上がって下さい。」
そう言って茶をおくと俊は私の前に座った。
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