22人が本棚に入れています
本棚に追加
/47ページ
今日は、久しぶりに山にでも行こうか…。
そう思って私は部屋の外へ呼び掛ける。
「翠、居ますか?」
「はい。」
短い返事のあと、障子が開いて目鼻立ちの整った美人が入ってくる。
「失礼します。」
そう言って彼女は一礼する。
翠は俊と同じ頃から私に仕えてくれている忠実な家臣だ。
今は日比野を離れていて居ないがもとは綾雨(あやさめ)と俊の三人で同じ神だったと翠は言っていた。
そのためか翠は髪の色や口元など何処と無く俊に似ている。
「今日は…どちらに?」
最初のコメントを投稿しよう!