濁りのない友情

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いつもこう 「ねぇ?」 「ん?」 また、何でも無いような顔で返事する。 ちょっと いらっとくるな。 「・・・やっぱいい」 「なんでよっ!」 だってめんどくさいから 「・・ほんとにごめんね。私、ばかだから」 わかってるよ かわってるけど 梨杏だけがわるいわけじゃないんだ 「いいよ、怒ってないから」 いつも私たちはこうだった 私も強くならなきゃな 「おーい!」 後ろから声がしてふりむく すると 教室のドアのところに手を振りながら こっちを見ている人影。 「おーい、おーい!」 山石 亜矢。 高校に入ってから仲良くなった子。 「ねぇねぇ?」 「ん?」 亜矢もあのことについて聞いてくるんだろうか 「今日さ、放課後みんなであのカフェよってこうよ!」 ━━━ほっ 「うん、いいよ」 「おぉ~っ!賛成」 亜矢は私たちの空気をきれいにしてくれるみたいで 「あ・・・」 亜矢が窓の外を見つめて ほっぺを赤くそめている 「おー」 梨杏は答えるようにそういった 窓の外のグラウンドには体育をしている男子がいた そのなかに亜矢の好きな人がいた。 「・・・かっこいーなぁ」 「それいしかいわないよね亜矢って」 梨杏はおかしそうに笑っている 素直に恋ができるって いいことだと思った 私は もう無理かもしれない
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