11人が本棚に入れています
本棚に追加
後ろにいる人影が少年の後頭部を殴って、勢いよく倒れた。
「いっつー…」
「何やってんだよお前。どう見てもDGじゃねぇだろ」
「あー…。そういやそうだね。フヒヒwwサーセンwグェッ」
今度は足で顔面を踏み潰した。
「もう痛いよアノノン~」
「その呼び方やめろ。殺すぞ」
アノノンと言われた人のオーラが黒くなってくのがはっきりと分かった。
小柄なのに、強ぇ…。
アノノンと呼ばれてた少女がこちらを睨むように見てきた。
「お前、名前は?」
「えっと…」
会話してる横で、少年が笑っていた。
不思議そうにそちらを見ていたのか、少年から笑っていた訳を言った。
「いやあさ、見るからに年下の奴に…wwお前肝っ玉ちっちぇなあフヒヒw」
ビュッ
何かが通り過ぎたと思い後ろを見ると、木に深くくないのようなナイフが刺さっていた。
少女の方を見ると、今さっき投げたという手つきをしていた。
そして少年の方を睨んでいた。
「お前は少し黙ってろ。口縫うぞ」
「フヒヒwwサーセンサーセンw」
両手を上げながらふざけた口調で言った。
「で、話が途切れてしまったが、何で死んだんだ?」
「えっと、確か道を歩いていて振りかえったら道が黒くなっていて、そこに人が立っていてそれで」
「長ったらしい!!」
パシィィィン…
かなりいい音が周りに響いた。
後頭部がヒリヒリした。
「つまりお前も…」
睨みながら、腕を組んだ。
「お、ヤベヤベフヒヒwwアノノンがイライラしてきたぞヒヒヒ」
「二度手間だなあ?口、縫ってやろうか?」
手にはいつの間にか針と糸があった。
それを見て少年の顔が青くなった。
「マジで言ってたのかよ…。つか今まで何処に隠していた?!」
「っるせぇ。二度と喋らんねぇように喉にナイフ刺すぞ」
「うわやべっ。アノノン~見逃してよ~☆」
更にオーラが黒くなった気がした。
目付きが殺気へと変わっていく。
「アノノン~。先に帰ってるね~」
「クソッ待て!!」
すごい速さで走っていく少年を追いかけようとしてた足が止まり、こちらに来た。
「ついでだ。お前も来い」
「ちょっ…」
思っていた以上に強く手首を捕まれながら、少女の手に引っ張られて行った。
長い獣道を真っ直ぐ辿っていった。
すると、何かの建物が見えてきた。
そこは深い深い森の中にある屋敷だった。
最初のコメントを投稿しよう!