クエスト

24/26
前へ
/107ページ
次へ
  頭をポリポリとかき、一つあくびをしてから尋ねた。 「で、今日もクエスト三昧か」 えぇ、と恋は頷いた。 「玲王。オレも今日からやっとレベルアップができるぜ」 「……さっきは愉快な目覚めをありがとう」 のんびりした調子で言った匠に俺はブスッと言葉を返した。 それはさておき、今日からってことは昨日のデータをマスターしたんだな。 「結局、あの中身って何だったんだ?」 「【アイアンコング】ってーらしいな。推奨レベルは100前後」 一気に俺のレベルに追い付いたな。何か不思議な気分。 「それが特殊スキルの利点よね。私達より遥かに強くなりやすいわ」 極端な話、レベル1のプレイヤーが1万超えの魔物のデータを持ってたら、そいつはレベル1万って訳だからな。 「まぁ、今の匠の魔力じゃあ長時間の使用は無理ね。おまけに、【形態変化】も使えないわ」  
/107ページ

最初のコメントを投稿しよう!

111人が本棚に入れています
本棚に追加