日常から非日常へ

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――― 非日常を知ったのは、意外にも日常のワンシーンだった。 「【DEATH・GAME】ぅ?」 ここは俺の通う高校の食堂の一角。 勿論今は昼休み――昼食の時間である。 「それってアレだろ?アレだよアレ」 「もうちょい具体的な発言を頼む」 俺の中身ゼロの言葉にツッコミを入れたのは、クラスメートの西田匠(にしだたくみ)。 こいつとは小学校からの付き合いで、親友と呼べる間柄だろう。 地毛だという茶髪は、少し日焼けした彼の端正な顔立ちを引き立てている。 「で、その何ちゃらゲームがどうした?」 「【DEATH・GAME】な」 死のゲームだと。なんて不吉な単語ですこと。最近のゲーム会社はそんなモン作ってんのか。 と思ったが、それは違うと即座に自分の考えを否定した。 【DEATH・GAME】。 ここ一年で急速に知られるようになった謎のゲーム。  
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