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でも、俺はその剣を売り飛ばしたりなんかしない、絶対に。
それは、仲間を守ることのできる“力”なのだから。
「匠」
「ん?」
俺は匠に、思いを告げる(告白じゃないよ?)。
「俺、あの世界の王になる」
そうすれば、仲間を守ることも、他のプレイヤーの命も奪われない、そんな幸せな世界を創れるから。
俺の子供じみた発言に、匠は白い歯を見せ、
「なら、オレも手伝わなきゃな」
世話焼けんだからよ、と匠は付け加えた。
見上げた空は青く、澄みきっていた。
……後になって思うと、これって朝の登校中にする会話じゃないよね。
――――
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