111人が本棚に入れています
本棚に追加
――――
顔に痛みが走るのを我慢して風呂に入り、口の中がヒリヒリするのを我慢して夕食を食べた。
今は匠の家に行く準備の最中である。
明日からは休みなので、【DEATH・GAME】に没頭するつもりだから、その準備である。
「玲王、西田くんに迷惑かけないようにね」
と言ったのは、俺の母である山田玲子(やまだれいこ)だ。
「心配性だなぁ母さんも。迷惑なんてかけないって」
俺は苦笑しながら言った。どうも母さんは過保護過ぎるんだよなぁ。……嫌な気分はしないけど。
「いーや、今日だってそんなに酷い怪我してきて。自分の体なんだから、もっと大事にしなさい」
やれやれ、と言った感じで息を吐き出す母さん。
とは言っても、詳しく言及しないのは俺を信用してくれてる証拠だろう。ちょっと自惚れてるか。
最初のコメントを投稿しよう!