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「はぁ……はぁ……はぁ……」
息切れが激しい。手足が重い。
クフ山とかいう場所にいる俺達は、只今登山の真っ最中である。
スタート地点は山の中腹に建てられていた山小屋。
そこから登山を始めたものの、思ったより頂点までの道のりは長い。
登山なんて小学生ん時以来だよ。いくらある程度運動ができるからって、帰宅部の俺に体力なんてモンがあるわけない。
日頃のだらけ具合を悔やみつつ、ただひたすらに歩を進める。
今のところ、幸か不幸かモンスターは出てきてはいない。
どうやら匠はBランクの銃を恋に貰ったらしく、誇らしげに腰のホルスターにかけている。
どうやってあの銃を使うのかは分からないが、魔力の込め方は一応習得したみたいだから、何とかなるだろう。
今回は匠自身がモンスターを倒さなきゃ意味がない。
サポートはしてもいいみたいだが、匠がモンスターを85%以上も自分で倒さないとデータが採れないらしい。
その辺はコンピュータが勝手に計算してくれるから問題はないらしいがね。
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