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その後、頂上付近――
その後、魔物に遭遇したり崖から滑り落ちそうになったりと、言葉で言うのは簡単だが体験した張本人から言わせてもらうと、お勧めできんね。
なんやかんやあってすでにヘトヘトな俺達は、何とか頂上にたどり着いた。
「ひーーっ」
こりゃあ名門野球部の練習並みにしんどいね。野球はあんま知らないけど。
着いたと同時にしゃがんで休憩タイムに入った俺に、
「あ、疲れた後はすぐに座らない方が良いぜ。ケツの穴から腸が出てくるみたいだから」
「怖っ!」
それを想像すると、吐き気しか湧いてこねぇよ。
肉体的にも精神的にも疲れ果てた俺に、恋は軽い調子で言った。
「アレが宝箱ね」
お前は息一つ切れちゃいないね。だんだん恋が化物に見えてきたよ。
恋が指差した場所には、光り輝いた宝箱が確かにあった。
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