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「怪我、ね、えな。」
「馬鹿。怪我してんのはお前だろ」
「馬鹿とは、ひ、でーぇなぁ。ゴボ、俺ぁてめーの、命の恩人だぜ…」
竜海の呼吸がヒュウヒュウ音を立てており、時折口から血を吐いている。
どう見ても危険な状況だ。
「解ったからもう喋んじゃねー」
男の目には涙が浮かんでいる。
男が止血を行うが一向に出血が止まらない。
「自分の身体だよくわかる。俺ぁ、もう、助からねー。」
「何弱気なこといってやがる。助からねーーと許さねーからな。」
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