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「あ、あのぅ…なつみさんではないでしょうか。」
由美は面食らった。
由美「いえ、違いますけど。」
少女は目を見開いて、うつむいた。
そしてすみませんと蚊の鳴くような声で言うと、小走りで去っていった。
由美「………。」
「由美ー!」
遠くから由美のよく知る声がした。
イヤホンをとってよかったと思った。
由美「あ春香。」
桑原春香。
由美の幼馴染みで、小、中、高までずっと一緒だ。いわゆる、親友。
天真爛漫で、まるでデリカシーがない女の子だ。
春香「今の女の子だれ??」
由美「え?さぁ…。いきなりなつみさんですか?って言われて意味わかんなかった。」
春香「なにそれっ。こわっ。」
春香はそう言ってるが、少し面白がっているようにも見えた。
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