ポケットのコイン

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愛里と付き合い始めたのは高三の5月25日。 俺の誕生日だ。 俺は俗に言う目立っているグループの一員。 俺は茶髪だったが、他の友達で酷い奴は緑色だったり、赤かったりしていた。 「勇人君。」 そんな俺に誕生日のプレゼントを持って、愛里は学校に来てくれた。 愛里は高校入学時から同じクラスで、ずっとモテていた。 「好きです。付き合ってください。」 教室で急に告ってきた愛里と冷やかす周り。 俺はその時彼女もいなかったし、特に好きな人もいなかった。 そして何より、顔を赤らめて告白してきた愛里が可愛く、俺は付き合うことを肯定する返事をした。 「勇人君…。」 何故か感極まった愛里が急に泣き出したのには本当に困った。 聞いた話だと、一年半以上も俺に片想いをしていたらしい。
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