ポケットのコイン

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学校では特にイチャついたりすることもなく、最低限の話だけ。 そして帰りは、バレー部に所属している俺を、愛里が部活が終わるまで待っていた。 「専属のマネージャー出来て良かったな。」 「そんなんじゃねぇよ。愛里の気まぐれだし。」 たまに差し入れをしてくれる愛里を、他の部員は専属マネージャーと呼んでいた。 「帰るよ。」 「今日はスパイクの調子良かったんじゃない?」 「普通。俺は背が高いわけじゃねぇから大変。」 「勇人180近くあるのに、バレー部の中だと普通だもんね。」 「まあ。」 毎日毎日、愛里を駅まで送ることは日課になり、当たり前になっていた。 一週間もすれば、手を繋ぐようになり、周りから見えない所でキスをするようになった。
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