哀しい音

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トイレで用をたした後、部屋に戻ると携帯を差し出された。 「電話着てたよ。千葉紗耶香って子。」 千葉紗耶香。 高校の後輩だ。 「可愛い?」 「まあ、彼氏いるけど。」 そう軽く答えて、俺は電話をかけた。 2、3回呼び出し音が鳴った後、千葉が電話に出た。 「すいません。こんな時間に。」 時間は23時を回っている。 別に大丈夫だと、伝えると千葉は話し出した。 「先輩いつ帰ってきますか?」 「ああ、ゴールデンウイーク。2日の夜かな。」 「そうですか…。そっちは楽しいですか?愛里先輩も一緒ですよね。」 「楽しいよ。愛里はゴールデンウイーク帰らないけど。」 「そうなんですか?先輩にも愛里先輩にも会いたいなぁって思ってたので。」
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