夢の入口

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私は立ち尽くしていた。 真っ暗な中で人一人分の道が前へ続いている。ゆっくり上を見上げると、果てしなく続く闇だった。天井は見えない。 周りは朱色に塗られた柱が隙間なく並んでいる。 後ろに目を向けると、脇の柱が見えないほどの濃い黒だった。   立ち止まっていてもしかたない。私は前に歩き出した。       どれくらい歩き続けただろう。 特に疲れたわけではないが、終わりはあるのだろうか…  
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