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暫く聖くんと花閏がイチャイチャしているのを眺めながら、俺は想いを馳せていた。
始業5分前に聖くんと花閏が帰っていき、君もひっそりと帰って来て自分の席で本を広げ始めた。
この…いつの間にかあいた距離、どうすれば縮められる?
どうすれば俺を見る?
どうすれば君に触れられる?
全てにおいて、わからない。
君の一番近くにいたのは俺だったのに…
君に何が起こったの?
それすらも…今の俺と君との距離では聞くことはおろか近付くことも出来ない。
どうすればいい?
どうすれば君に近づける?
君は、あの''やくそく''を…忘れてしまったのか?
それとも、君をこんなにも想う俺が君にとって必要ないのか?
どっちでもいい。
…とりあえずさ、俺の側に来てよ!!
君の後ろ姿に語りかける。
君には、俺の想いが伝わらない。
その事実が…俺をどんどん闇へと導く。
だから、俺は気づいていなかったんだ…。
君の、俺への想いに…。
俺は君を、悪者にしすぎていたんだ。
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