第二章~目が覚めたら異世界で~

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「せめて、もうちょいリーチが欲しいんだが……」 しょうがない、無謀でもコレで切り込むか。 と開き直る。 往生際悪く せめて、この位の長さは欲しいよなぁ~と、想像だけしてみると、 まったくその通りの長さで、 「伸び、た……?」 刀身そのものが伸びた訳ではない。 それを纏うように、白い光が日本刀の刃の形に形成されている。 伸縮自在の光の剣ですか? なら、やることは一つ。 俺は、地面を蹴り、魔物の前へと跳んだ。 たった一度の跳躍で、5メートル弱の距離を一瞬でゼロに出来た。 なんでこんなことが出きるのか、根拠は無いが、とくに驚きは無かった。 これが、 チート(神の力)という訳か。 「――はぁっ!」 そして、俺は下段から上へと斬り上げる刹那で、 刀身の距離を大雑把に10mほどに想像する。 それだけあれば両断するのに事足りるだろう。 重点を置くのは、一撃で切裂く、攻撃力! 単純な破壊の力ではない。 チェンソーのように、光の粒子が毎秒何億、何兆と刀身を往復するような、と研ぎ澄まさせた『断つ』イメージの具現。 それを汲み取った、この剣は地面を割いて、魔物をすり抜ける。 一瞬の間の後、 巨大なライオンは縦に切れ込みが入り、そこからどす黒い血を吹き出した。 左右に2等分されて、肉塊に成り下がったそれは自らの血の海に沈む。
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