癒しの少女・3

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俺たちはあれから会話らしい会話はなかった。 なんか、空気が俺が怒ってるみたいな感じになっているが、俺自身は別に怒ってる訳じゃない。 確かに、レヴァがあの日のことを言いかけた時は感情の押さえが利かなかったけども。 なんか、明るい話題を~、とか思ってもネタが思い浮かばず、 レヴァは少し伏せ目がちになったが、基本自分から話しかける人ではないようだし、 アイリは、なんだが元気がないご様子。 (しまった。俺が空気重くした) ようやく、「あ、こっちの世界の通貨って何?」なんて思いついたが、金の話題をぶち込む雰囲気でも無い。 そうこうしているうちに、口を開くタイミングを完全に見失う。 なんかもう、誰も喋っちゃいけまてん! とか嫌な企画が進行中なきがする。 とりあえず、村に戻ったら、この空気を打開しよう。 無理やりでも何でも……。 しかし、ただ黙々と歩いていたら、頭の中には幾つか疑問が浮かんできた。
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