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一仕事を終えて赤い…サンタは地上に降り立った。
「遅かったの」
そこには…。
おじいさんがいた。
「指令はもう来ておるぞ」
彼らは……この島を【管理】する者だった。
この島には管理者以外の人間はいない。あといるのは新廃棄人だ。
廃棄対象者の処分やシステムについては、そのほとんどが廃棄人によって成り立っている。しかし、島の廃棄人が暴走する可能性がある。予測不可能な事態が起きる可能性がある。だから人間の管理者も設置されている。それが彼らだった。もちろん他にもいる。
…数日前、700名以上の人間が島に送られてきた。
それは不測の事態だった。何かが起きている…おじいさんはそう思った。そして極秘機関に報告を行なった。
基本的にこの島に来た者は全て廃棄対象者だ。だが数が多すぎる。これを全て処分するのは容易いが、自己判断は出来ない規模だった。
機関からしばらく連絡がなかった。それはトップが原因だが、その事をおじいさんは知らなかった。
だから、連絡がくるまでは【仮の姿】を演じる事にした。
彼らはその時まだ正式な廃棄対象者ではなかったからだ。見極める必要がある。もし廃棄対象でないのにここに来たのならば……死なせてしまうのはかわいそうだ。
だから、皆が生きながらえられるよう魔法のオーブンを与えた。
だから、仲間になるために不自然な行動はとらないようにした。
ひ弱なおじいさんを演じた。そうすれば…仲間になれるかもしれなかったからだ。
そして【攻撃系魔法は使えない】と伝えた。もちろん使えるが、使えると分かれば利用される可能性があった。
だから、執事人形に襲われても魔法は使わなかった。
結局戦いが起き…見かねて使ってしまったが。しかも魔力を枯渇するほど。
それはおじいさんがこの子達は【第2の組織】でも【危険思想集団】でもない…【間違って連れてこられた】可能性が高いと判断していたからだった。
しかし。
戦いが終わった後。
女王から緊急指令が飛んできた。
【閃き屋を危険思想集団と認め廃棄対象とする】
なぜ指令がこんなに遅くなったのか。それは分からなかったが…指令は絶対だ。
「残念じゃのぅ…」
おじいさんが魔法をかける。
白い犬が。
巨大な獣に変化した。
「いざ、参ろう」
※新たに100名前後死亡しました。
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