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普通の一般生徒なら問題ないのだが、俺は普段から変人扱い…誠に遺憾なのだが何故か問題児扱いもされている。
そんな俺だ。
果して、俺の言葉を信じてくれる者などいるのだろうか?
最悪にも…教師からの印象も好くないと言われている。
皆は、少なからずこう思うだろう…。
『いつか、彼奴は何かすると思ってました!』っと。
そうして、学園中から疑いの視線を集めた俺は必死に無実を訴えるが信じる者は誰一人もいなく。
やがて…拘束され、裁判沙汰に…。
『――被告人、最後に言い残したことは?』
『それでも、俺はやっていない…ッ!』
『…では、被告人には有罪と言うことで…』
『そんな馬鹿なっ!? 俺は未成年のはずで――』
『武士ならぬ…裁判官の情けだ。 死刑か終身刑かの選択権をやろう…』
『………………』
何故かは知らないが…ネガティブな思考に支配されていた。
そう思った瞬間、俺の中にあった余裕は消え去り…慌てて女子生徒の元へと走り出した。
「その自殺待ったぁ――!?」
普段は絶対に取り乱すことのない俺が初めて焦りが入り混じった声を張り上げた。
だが、無情にも女生徒は俺の視界から姿を消す。
その瞬間に最悪の事態が脳裏によぎる。
「…ここは、逃げるべきか?」
バレなければ…全ての犯罪行為も合法に…
「…って、俺は何て…恥な真似を考えている…ッ」
邪念を払い、急いで柵を駆け上がり、落ちないように柵に掴まりながら状況を確認する。
俺は意を決して恐る恐る下を覗く。
そこには俺が予想していた最悪の光景が広がって…いなく、外壁から僅かに飛び出ていた棒の用な物に必死にしがみついている女生徒の姿があった。
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