なら世界を救えば良い 1

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いつもと変わらぬ朝。 ・・・なんだけど、昨日とは違う香りで目が覚める。 この匂いはなんだろう?しかし考えても嗅いだことのない匂いだと気づき、思考停止。 「んんーっ!」 上半身を起こし伸びをすると、背骨がぼきぼき鳴っているのが聞こえた。 うん、今日は目覚めが良い。 いつも通り、カーテンを開け、日の光を浴びながら着替えをする。 おっと、心配はご無用! 我が家はそれなりに大きく庭も広い方だし、隣の幼なじみの家も同じく大きい家なので、着替えが見えたり見られたりはしない。 ぱぱっと着替えを済ませ、階段を降り、毎日欠かさず朝ごはんを作ってくれている可愛い妹の所へ行く。 「あっ、兄さん、おはようございます」 「おう、おはよう」 テーブルには既に美味しそうな香りを放つ朝ご飯と弁当が置いてあり、我が可愛い妹は既に片付けをしていた。 「今日は新しく目覚めの良くなるアロマを作ったので、試してみたんですがどうでしたか?」 なるほど、さっきの嗅いだことの無い匂いと、今日の目覚め良さは妹のおかげだったらしい。 「ああ、通りで、すごく目覚めが良かったよ」 そう言うと妹はとても可愛い笑みを浮かべた。 「お待たせしました兄さん、では朝ごはんにしましょう。」 「おう」 妹が俺の隣に座る、うん、いつも通り。 「では、いただきますっ」 「いただきます」
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