なら世界を救えば良い 1

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「ふぅ、ごちそうさま」 ピーンポーン 俺が食べ終わると同時にインターホンが鳴る。 やはり真奈は頼りになる、もし、もう近づいている事を教えてもらっていなければまだ食べ終わっていないだろう。 俺も真奈も既に準備はできている為、このまま出て行く形となる。 「おっはよー!」 明るくこちらまで元気になりそうな声が聞こえる この声の主はさっき話題に出ていた空という女の子だ。 「ねぇねぇ!今日は5分も早く起きたんだよ!」 顔を見た途端、空が心底嬉しそうに話す。 「5分でそこまで嬉しいものか?」 そう聞くと、え?何聞いてんの?みたいな顔をされた。そこまでっ!? 「あのねぇ・・・、学校までいつもより早く行くとかじゃないんだよ。起きる事がどれだけの」 空が熱く語り出した。 こうゆう状態になる事は滅多に無いが、ここは無視するべきだろう。 「じゃあ行きましょうか、兄さん。」 真奈がニコッと笑う、いつの間に靴を履いていたのか気づかなかったが、真奈も無視と決めたらしい。 いや、真奈はそんな事は思わない、俺が無視すると予測したからだろう 家を出ようとした時、靴箱の上にある忘れ物に気がついた。 「真奈、忘れ物だ。」 真奈に20センチほどの白い杖を渡す。 「あっ、ありがとうございます兄さん。」 「ほら二人とも!早くしないと遅刻するよ!」 いつの間にか我に返った空がニコニコしながら言う。
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