第一章・―夜の街―
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第一章・―夜の街―
広い世界、狭い街。 誰も僕を気にしなければ、僕は誰も気にしない。 誰かが言った。 誰もがその存在に気付かなければ、それは存在しないのと同じ事だ――。 それってつまり、みんな知らない内に、他人の事を心の中で殺しているって事だ。 だったら僕は、随分前から人殺しって事になる。 今までほとんど、他人を気にして生きた事なんて……ないんだから。
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