楽しい時間

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みずきはその姿にクスッと微笑みながらまた袋から二本取り出した。  「こうやって袋から出すんだよ 」 そういいながらうまい棒の入った袋の先端を、両手の指でつまんで中身を出した。コーンポタージュのいい匂いがでて、黄色いうまい棒が顔を見せている。 カープもまねして袋からうまい棒を出した。二人は同時に一口かじって   「「おいしい!」」 と言いながらお互いを見てニコっと笑った。 絶景を眺めながらのうまい棒は、みずきにとってもカープにとってもうれしいものであった。 何よりみずきにとっては小学校の友達よりも心が許せるような感じがした。お互いに二本食べ終わった後、残り一本をどうしようとみずきは悩んでいると、   「ちょっと貸して」 カープがそれをみずきから受け取ると、スナック菓子で崩れやすいうまい棒を上手に、かつ簡単そうに二つに割った。  「こうすれば半分個だね! 」  「う・・・うん! すごいねカープ君 」 カープはこれぐらいヘッチャラとでもいうようにへへーんといって胸を張った。 その後、二人は仲良く半分のうまい棒を食べながらはははと笑い合った。二人の手はその間、ずっとつながったままだった。
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