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「そう言えば一人休んでましたね。悪いんですか?」
「いや…悪いっちゃ悪いけど御堂ほどじゃ…そうだ!!御堂も一緒に来てくれないか。新学期が始まる前から行ってるけど何か俺嫌われてるみたいなんだ。」
先生、私も嫌いです。その神崎って子の気持ちが痛いほど分かります。
そう言いたくなるのを必死に抑える。
「分かりました。私でよければ。ちなみに勿論私の事は言ってませんよね。」
私の病気の事を知ってる先生。
今まで何回も皆に言わないようにと言ってるのに、同情やなんちゃらで言ってたら最悪だ。
「言ってない。御堂の事すら知らないと思う。」
私はそれを聞き、すっと胸を撫で下ろす。
丁度、その時受付の人に名前を呼ばれた。
「先生はそこで待ってて下さい。」
私は先生をこの場に待たせ、ゆっくりと受付へ向かう。
お金を払うとまた先生の元に戻った。
「じゃあ、行くか。」
先生は私を見て、立ち上がると近くのエレベーターに向かい神崎君がいるだろう階のボタンを押した。
エレベーターはゆっくりと上がり、目的の階に着く。
病室はエレベーターを出てすぐの位置にあった。
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