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それからと云うもの私は週に2回のペースで病院に通っていた。
神崎君と喋りたい、その気持ちが私の体を動かしているのだ。
そして私は今日も学校を終えると病院に向かった。
月日は梅雨の時期に入っていた。
病室をコンコンとならし、私は神崎君に来たことを知らせる。
しかしいつもと違い返事がない。
いつもは「どうぞ」と言って笑って出迎えてくれるのに……
私は何かあったのでは無いかと思い扉を勝手にあける。
神崎君はベッドに座りただボーッとしていた。
「神崎君どうしたの?」
ホッと安心しながらも、こちらに全く気づかないことを不思議に感じ、私は神崎君に問い掛けた。
「あぁ、御堂か…わりぃ……気づかなかった。」
死んだような目、それは神崎君に何かあったのを物語っていた。
「何があったの?」
心配になった私は尋ねる。でも神崎君はそっぽを向くだけで何も答えてくれなかった。
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