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私は次の日も神崎君の病室に言った。元々今日は行く予定はなかったのだが何だか心配だった。
病室に入ると今日も神崎はボーッと座っていた。
私は何も喋らず近くの椅子に座る。
そしてしばらく――
「なぁ御堂、おまえって死ってどう思う?」
今まで黙り込んでいた神崎君がこちらを向かずにポツリと呟いた。
私は思うがままに返事する。
「そりゃあ怖いよ。死なんていつ自分にやってくるかも分からない。あと1年で死ぬかもしれないし…はたまたもう数時間もしない内にやってくるかもしれない。そんなとこに私は恐怖を感じる。」
なんとなくだが、神崎君が自分の死に直面していることが分かった。
同時に神崎君が不自然な理由もようやく理解する。
「ハハッ、本当すげぇな。まさか、そんな答えが返ってくるなんて思いもしてなかった。」
神崎君は笑っている。
でも…どう見ても心は泣いていた。
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