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やがて、戦を終える笛の音が鳴った。
親方様や他の武士も帰っていく。
俺も戻ろうと村へと足を進めた。
帰る途中よく見る顔が倒れているのを見つけた
「・・・和流・・・・」
そう。それはルームメイトでもある和流だった。
「お前、しんだのか?」
当然だが和流は答えない。
「ふん・・・」
だから言ったのだ。恐怖すれば死ぬことになる。と
俺の頬に何か冷たい物が当たる。
空を見上げると雨が降ってきていた。
雨は俺の髪と服をじっとりとぬらす。
毛先から滴る水滴は赤く濁っていた
血の色のようだ。帰り血が髪に付着していたためだろう。
俺はその場に座り込むと目を閉じた。
雨の感覚が心地よいが、同時に冷たくもあり胸に何か嫌な思いが走る。
「俺は、、命を何だと思っているんだろう・・」
俺の問いの答えてくれる人は一人もいなかった。
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