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( ´ω`)「おー……」
扉を開いて出てきたのは、私のクラスに居る内藤という奴だった。
目立ちもせず、かといって勉強が得意というわけでもないのか授業ではよく寝ている奴だ。
……ん?
ξ゚⊿゚)ξ(なんで私、あいつのことを……?)
妙だ。
取り分け奴を意識していたことはなかったはずなのに。
私は奴の事を、かなり理解していた。
ξ;-⊿-)ξ(いやいやいやいや……)
頭を振る。
そんなことはどうでもいい。
兎も角、奴は屋上に躍り出ると、突き刺す太陽光に抗うように手を翳した。
顔に影が落ちる。
あちい、という呟きも聞こえた。
この七月という季節、当たり前だ。
( ´ω`)「……おかしいお、さっき……」
などとわけのわからない独り言をブツブツと口ずさみながら、奴は屋上を見渡した。
私たちは端から眼中にないのか、それともわざと視界に入ってないとでも言いたいのか、
顔を四方八方動きまわしては腑に落ちない表情でため息をつく。
そんな奴の仕草が癪に障ったか、取り巻きの男二名が煙草を銜えながら ズイズイと内藤に近づいて行った。
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