六・其の二

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( ^ω^)「それが僕の持ちえる、贖罪の方法なんだお」 分かっているくせにそう問いかけるのは、きっと優しさなのだろう。 僕を心配してくれていることくらいわかっている。 今一度自分を見つめなおすためにそう聞いてくれていることも分かっている。 その意思に揺らぎが無いかを確かめるために眼を見るのも分かっている。 (=-ω-)ノ「……ちょっと待ってな」 伊予さんは、僕の言ったことには何も言い返さなかった。 ただ黙ってうなずくと、また奥へと引っ込んでしまった。 (;=゚ω゚)ノ「よっ……約束……の…重っ……品っだ」 二つの何かを担いできた伊予さんは、それを僕の足元に並べる。 (;=゚ω゚)ノ「……言われた通り、お前専用の最強の包丁を作ったぜ」 僕は最早待ち切れなかった。 その二つを覆う布を一瞬で剥ぎとる。 (;゚ω゚)「――おほっ」 それが第一声だった。 その二つの規格外の刃物――包丁を見て、間抜けな声しか出なかったのだ。
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