第一章

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内藤が自分から話しかけることはない。 誰かが話しかけるまで誰ともコミュニケーションを取らないのだ。 これでは友達など作れるわけもない。 だというのに、そんな奴だというのに。 自分から話しかけたのが一度ならず数度、確認できた。 それは決まって教室の外でだ。 奴が教室を出る時は決まって三限目の後だった。 私は取り巻きを自然に誘導させながら奴を追跡した。 そして目撃した。 ( ^ω^)「空ー」 川 ゚ -゚)「やあ内藤」 階段の踊り場で、奴が自分から彼女に話しかけたのだ。 まるで友達のように。 そう、よく知った仲であるように、それに彼女も似た調子で答えていた。 ξ゚⊿゚)ξ(あれは……) 彼女の名前は直空。 読みはスナオクウ。 姓と名が一文字ずつというのも珍しく、 それに伴って彼女は美人で学校のマドンナ的存在だった。 とにかく目立ち、人気者である彼女と、冴えない空気者が仲良く喋っている光景は、釈然としなかった。 ξ゚⊿゚)ξ(ストーカー……) ……三つ目に分かったこと。 私は何故かあの内藤の事が気になりだしていた。
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