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ーーーー…
今あたしの腕を引っ張って歩く目の前の男…
ナンパでは、ないと思う…
何か……
あたしもしかして
拉致られちゃう感じ？
…………さっきから、
周りが何か盛り上がってる。
“須藤(すどう)君だー”
“雷龍…”
“かっけぇ…”
とか、他にも何かいってんなぁ
この男ゎ須藤という名なんだと思う。
須藤…聞いた事あるような…
…ないような。
「乗れ。」
ぼけーっと、ついて来てしまったら、黒い車のドアを開けて立つ須藤に背中を押されて、
車に乗ってしまった…
痛いなぁ。
地味に肘をぶつけたし。
「お帰りなさい。桃希(とうき)、この人は誰ですか？」
あたしの前の助手席から眼鏡をかけた黒髪が須藤に問いかけていた。
眼鏡もイケメンって奴だな…。
勉強できそう。
「車出せ」
車に乗りこんで座った須藤は、眼鏡の問いに答えるつもりがないのだろうか
あたしの隣ですっごく堂々と座ってる。
「はぁ…分かりました。」
眼鏡は、ため息をついてから“出して下さい”と運転手に指示を出して
また、後ろを向いた。
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