第一章・―情報屋さんのお仕事は―

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「お前俺の契約主だろうが! 絶対俺から離れんな!!」  普段これでもかというくらいには、はぐれたり離れたりしている癖に、今更言う事ではない。 「ちょっとくらい良いでしょ!?」  案の定そう返されて、二人が言い合いをしている間にも、密かに自分が原因だというのにジャスティスは構う事なく歩いて行き、そのままその場から立ち去ると、それを見ていたリズミックが言った。 「……あ。じゃあ、私はこっちを捜そうかな」  言いながらクーリッシュの方を意味有り気に見るリズミックが、何やら言いたげにしている。  顔を見合わせて意図に気付いたクーリッシュが、にっこり笑うと頷いて見せた。 「じゃ、俺達がジャスティスさんについて行くっすよ」  そうしてフレイムの抗議や、アクアリウムの感謝の言葉を背にして走り出したのだった。
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