幼き鬼

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「じゃあ誰アルカ?」 神楽は子供に聞いた。 「俺に名前は無い。 家族も帰る家も無い。」 この子供は独りで生きて来たんだ…。 「じゃあ、銀ちゃんが帰ってくるまで此処に置いてやるヨ!!」 神楽は仁王立ちで子供を見た。 「………。」 子供は警戒を解かなかった。 それに子供の瞳はまるで敵を射るような瞳だった。 「………名前は〝ギン〟で良いネ!!」 「俺は鬼。」 ポツリと子供が呟いた。 「鬼…??「じゃあ鬼で良いアルヨ!!」 新八の言葉と被せる様に言葉を発する神楽。 「……鬼って、ちょっと酷すぎない? ちゃんと考えようよ。」 新八は呆れた顔で神楽を見た。 「…………鬼でいい。」 「じゃあ決定アルナ。 駄メガネは文句言うんじゃないアル。」 新八は深い溜め息をついた。
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