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ロアは浮遊機関を起動させて機を平行にさせると、すぐにプロペラを回して高度を上げる。
いつまでもそこに居続ければ、二陣三陣と放たれるユーフーと接触してしまうからだ。
ロアの搭乗するユーフーがトゥラーヤと同じ高度まで上がった頃、二陣が投下され、一陣と同じようにプロペラを起動させて高度を上げる。
ユーフーには浮遊機関が搭載されているが、艦から自力で飛び立てるほどの推進力は搭載されていない。
故に、空母からの推進力を得て初めて飛ぶ事が出きるのである。
プロペラとは言っても、もともと浮力のある物を引っ張る程度に過ぎない。
だが、地面を走るのとは摩擦力が圧倒的に違う。
力の無いプロペラでも、回し続ければ乗算的にスピードは乗り、最高スピードは時速100kmほどになる。
そのプロペラを回している機関ですら太古の遺物に頼っているのだが。
自ら開発に努めていればもう少しマシな技術もあるのだろうが、どの国も発掘に躍起になり、繋ぎ合わせるだけで満足しているのだ。
ロアがちらりと横に目をやると、他の空母からも同じように次々とユーフーが吐き出されている。
それぞれの隊が陣形を組み始めた。![image=452410497.jpg](https://img.estar.jp/public/user_upload/452410497.jpg?width=800&format=jpg)
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