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クロウ
「えっと……そんな情報なんか持ち合わせていないんですが……」
スカーハンターはどうした物かと言うように頭を少し掻くとポンッと手を叩いた。
ハンター
「ならこうしよう。シルバークロウ、お前と……そこに隠れてるネガビュネラス当主、ブラックロータスの細部に至るまでのアバター情報を見せてもらおうか」
そう言ってハンターは二階のテラスを指差した。
ハンター
「ブラックロータスさん、姿みせたらどうだい?今見えてるのは俺とシルバークロウの二人だけだ。デュアルアバターの測量をしたいだけだから別にアンタのポイントがほしいって訳じゃないんだから。
なんならもし俺が約束を破ったらシルバークロウとアンタに俺の所持ポイント全てをくれてやってもいい」
ここまで大きく出ると言うことはそれだけ自信がある、という事なのだろう。
しかし窓から見えるヒメのアバターの表情はまだ曇っていた。
するとスカーハンターは一度深くため息をつくと両手をあげ降参のポーズを取った。
ハンター
「はいはい、お手上げだよ。ここまで安く情報を提供させるなんて、商売人泣かせだなwww」
クロウ
「え?それってどういう……」
ハンター
「俺が求める条件はただ一つ」
スカーハンターはビシッとヒメの方に指を差した。
ハンター
「俺をネガビュネラスの一員にしろ。ただし、発言力はレギオンマスターであるアンタと同じにさせてもらう」
クロウ
「なっ!?」
そんなのありえる訳がない。
しかしヒメは違った。
ヒメは窓を開け放つと身を乗り出した。
ヒメ
「いいだろう!」
クロウ
「ちょっ!先輩?」
ヒメ
「ただし、情報の提供場所は私から指定させてもらうぞ」
ハンター
「いいだろう。場所は?」
ヒメ
「この学校の二階、食堂のテラスで待つ」
ハンター
「了解した」
そう言ってハンターが何かを弄ってタイマーをつかむと
ハンター
「どっせぇぇぇいwww」
あと600を指していたタイマーが一瞬でゼロになり、ハルユキの視界は元に戻った。
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