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・・・ふわぁ、ヤバい・・・寝てまいそ・・・。
「お姫ちゃーん、寝るの早くない?今日は、がんばって起きとくって言ったのは誰だったのかな?」
「うるさいなぁ、寝てないもん」
「まだ、10時だよ。せっかくのお泊まりなのにそんなに早く寝ちゃわないでよね」
「だって、だって、先輩と悠花(ユウカ)がゆずのこと仲間外れにするから暇なんだもん」
「ごめん、ごめん」
今日は、先輩3人と悠花とのお泊まり会。
先輩は、私のことを『お姫ちゃん』と呼ぶ。単純に名前に『姫』が入ってるからと、可愛らしい日本人形みたいだからとか。わけがわからない。
遅くなったが私の名前は、山下柚姫(ヤマシタユズキ)。
悠花と月夏(ルナ)先輩の間で転んでいたら、寝てしまっていたみたいだ。いつも、一番に寝てしまうからがんばって起きとくって話をしていたところだった。
しかし、寝てしまうのは当たり前二人は私を話に入れてくれないからだ。
どうやら『大人の話。』をしているらしい。
私には、その話を聞かせくれない。それも、いつものこと。ゆずのその純粋な心を汚ししたくないとかなんとか言ってたなぁ。その心と言葉は、ゆずの初恋の相手にしか汚させないんだからとか言って何故か気合いが入っている。これまた、わけがわからない。
「先輩、ゆずも彩奏(アヤカ)先輩と咲輝(サキ)先輩のとこでおしゃべりしてていいですか?」
「ダメ!」
「えー、どして?」
「お姫ちゃんがいると暖かいから。ここに居てよ、お願い」
「ゆずは、カイロじゃないです」
「いいから、怒らないで、あと10分だけここにいてよ。10時半まで」と悠花
「それじゃあ、耳ふさいで静かに待ってて」
おとなしく待ってることにしようとしたけど、やっぱりおしゃべりしたい。
「先輩、やっぱりゆずもおしゃべりしたいです」
「だから、『大人の話。』やからダーメ!10分も待てないの?お姫ちゃんはまだまだお子ちゃまだね」
「ゆず、待てるもん。子供ちゃうもん」
「よし、いい子。さすがお姫ちゃん。ちょっと待っててね」
「はい」
「ちゃんと耳ふさぐんよ」
と悠花
「悠花、わかってるよ」
私は、また布団の中に潜った。
あっ、やっぱり寝てまいそう。
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