2.《狩人》

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ポッケ村の道は、雪かきされていたけれど、所々に雪が積もっていた。 そして、クラーテが呼吸をする度に吐いた息が、眼前を白く染めあげていた。 (はぁ、寒いけど、ホットドリンクを飲むほどじゃない。) クラーテはそんな事を思いながら村長の居るという【ギルド支部】の方に向かっていた。 途中、何人かの村人とすれ違ったけれど、皆一様に【白くフワフワした服】を着ていた。 (きっとアレは、この村の防寒なんだろう。村長に挨拶した後にでも手に入れよう。) こんな事もクラーテは考えていた。 ほどなくして、クラーテは、【ギルド支部】の近くで焚き火をしている小柄の老婆を見つけ、声をかえた。 『はじめまして。ユクモ村の【ギルド支部】から紹介されて来ました。【クラーテ・ベラト】です。あなたが、【ポッケ村】の村長様ですね?』 クラーテに声をかけられた、老婆は優しく微笑みを浮かべながら 『ヨィヨーイ。ワシが村長だよ。ヌシの事は【ギルド支部】の者から聞いておったから、すぐにわかったよ。【村付きのハンター】になってくれるんだってね。村を代表して礼を言わせておくれ、ありがとう。』 こんな風に村長は、クラーテに頭を下げた。 村長の姿を見たクラーテは、 『礼には、およびませんよ!頭をあげてください!』 と少し慌てながら答えるのだった。 少しして落ち着きを取り戻したクラーテはこう続けた。 『僕は、【危険というリスクを背負う代わりに、ドデカイ夢を見る自由が欲しかった】だけなんですよ。だから自分の為でもあるんです。』 クラーテは少し照れながら言うのだった。 その言葉を聞いた村長は 『田畑を耕す者、商いをする者、皆それぞれの仕事を必死でやっておる。これからヌシはモンスターを必死で狩ってくれるであろう。故に感謝の気持ちは変わらないのじゃよ。』 村長は優しく、クラーテに微笑んだ。 『さて今日は、なにかと疲れておるじゃろう。ヌシの家の準備は、してあるから、ゆっくり休んでおくれ。【ギルド支部】には明日にでも顔をだすとワシが伝えておくよ。家は、そこの坂をあがった直ぐ横だ。それでは明日から、よろしくお願いするね【我が村の狩人殿】』 クラーテは村長の言葉に嬉しくなり、笑顔で『はい!よろしくお願いします!』と応えた 【クラーテ・ベラート】は【ポッケ村の狩人】になった。
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