第8話【迷宮の入り口】

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 俺は改めて、竜の銅像を見つめた。  それは全くファンタジー世界の代物で、硬い鱗、誇りに満ちた気高い表情。鋭い爪、凶悪な牙。もし目の前に現れたら、俺たちよりも一回りも二回りも小さいこの銅像のサイズでも、手に負えるかどうか疑問が残る。  本物を想像すると、数倍、いや十数倍のサイズが予想される。……俺の乏しい、ゲームなんかで得た知識だとだが。  マジで、勝てる気がしねえけど、この倶楽部本当に大丈夫なのか? 「うわぁ、本当に強そうね! アタシ、何だか燃えてきたわ!」  あ、そうすか……。  無邪気に嬉しがる理沙。  危険とかは、考えないタイプなのか?  気がつくと俺の背後に誠治が立っていた。 「君の連れは、やる気満々だが、君自身はどうかな?」
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