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「んじゃ名前を教えてくれ。俺はハルト」
「ミィ…は…ミリア」
よし、ミリアね。
ん?今大変なことに気づいてしまった。
「ミリア、俺達には家名がない。すぐに考えなければ」
だって家名がなければ“あら、〇〇の奥さん。聞いてちょーだいよ”ができないではないか。
これはピンチだ。専業主夫への道は険しかった。
「……グランエル」
「え?」
下らないことを、いや決して下らなくはないけど下らないことを考えているとミリアがボソッとなにか言った。
「…この…村…の…名前…。グラン…エル…がいい。……おっ…おと…お父さんと…会った…場所…だし///」
なにこの娘、めちゃくちゃ可愛いんだけど。
ミリア顔真っ赤だし。
「うん、グランエルにしよう。これからは、ハルト・グランエルとミリア・グランエルだ」
そう言うとミリアは嬉しそうな顔をした。
…撫でたい。
ポフッ
ナデナデ
「…ふみゅ」
めためたきゃわいー。
いいだろー、俺の娘だぜ。
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