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ゆみやは両親が離婚していて、母親と二人で暮らしている。父親のせいなのか、母親は弓道のことが嫌いで、俺が弓道部に所属しないのもそれが一つの理由である。父親の影響で名前がゆみやとなっているため、母親にとっては目障りでしかない。しかし、なぜかそんなゆみやを母親は引き取って一緒に生活することを選んだ。
母親は生活費を稼ぐために、夜遅くまで働いている。朝は寝ているため、ほとんど顔を合わせることはない。
家についた俺は学生鞄を捨てるように机の上に投げ、ベッドに身を投げる。
ゆみやは正直母親と一緒に暮らしたくはなかった。最初は父親の弓道好きにも理解していたが、離婚してからは弓道を目の敵にしている。なら、どうして俺を引き取ったのだろうか。俺は黙って父親と暮らしていればお互い平和だったのではないか。
考えてもしょうがないこと。どんなに考えてもこの生活は変わらない。母親が俺を認めるときは来るのだろうか。
そのまま、ゆみやは眠りについてしまった。
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